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「Super Jet クラス」S-1スラロームグランプリ 2020年全国選手権大会  (ジェットスキー)水上バイク

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Super Jetクラス

タイムアタックの2回目は「コースが長くなる」という特別ルールは、猛者たちの走りを変えたのか!?

通常のS-1大会では、2度タイムアタックを行い、速い方のタイムで順位を決める。しかし今回は、特別ルールとして、1回目と2回目の合計タイムで順位を決めることとなった。しかも、2回目は、「ブイ1個分」長いコースとなっている。

通常の「世界統一規格のスラロームコース」であれば、どうしても従来までのS-1大会の上位ランカーが有利である。少しでもスラローム競技に不慣れな選手でも戦えるよう、主催者の知恵と努力でルールが変更されたのだ。

「Super Jetクラス」の優勝は中村俊雄選手。
1回目の規定コースはもとより、2回目のブイ1個分長いコースでも好タイムを記録。両ヒートを上手くまとめて優勝した。
2位の知久健一選手と中村選手のタイム差はコンマ31秒と、大接戦となった。
3位の佐野信一選手も速かった。

また今大会は、ヤマハS-1スラロームグランプリ4年連続チャンピオンの金子 聡選手が不参加。他にも、スラロームの実力者・北澤勝也選手や関 泰光選手、大山 陸選手などもエントリーしていなかった。

ちなみに昨年までヤマハ主催で行われていた「S-1全国大会」では、最も速いタイムを叩き出すのは、スキー(Super Jet)クラスだった。700ccエンジンが、1,800ccのスーパーチャージャーモデルよりも速かったのだ。
しかし、今年はコースが延長されたことが影響したのか、ランナバウト1800NAクラスの鈴木克昌選手が、大会の最速タイムを叩き出した。



Super Jetクラス・全参加選手のライディング

優勝/中村俊雄選手
タイム:1回目19.95秒、2回目30.46秒 合計50.41秒

「借りたマシンで、スキークラスで勝つことが夢だった」という中村選手。今年、夢が叶った。

昨年は、FXクラスで優勝している中村選手。しなやかなライディングのテクニシャンだ。

今大会、「Super Jet」、「1800NA」「1800SC」の3クラスにエントリー。それぞれのカテゴリーで、上位入賞している。スラロームのエキスパートは、どうすれば良いタイムが出せるかを完全に把握しているのだ。


2位/知久健一選手
タイム:1回目20.96秒、2回目29.76秒 合計50.72秒

知久選手の低い姿勢の攻撃的なライディングフォーム。

3年前の2017年、「スラローム競技」で勝つためだけに、アメリカのワールドファイナルに出場。世界第2位となった。

1回目の走行では、優勝した中村選手に1.01秒の差を付けられて2位。2本目に勝負を懸け、今度は0.7秒差で勝った。プライドがぶつかり合う、見応えのある走りであった。


3位/佐野信一 選手
タイム:1回目20.40秒、2回目31.02秒 合計51.42秒

「スラロームの走り方」が体にしみ込んでいる熟練のフォーム。

佐野選手の1回目のタイムは、優勝した中村選手に次ぐ2位。2回目は3位と、トップ3の力は拮抗している。


山本二郎選手

取材班が「S-1の取材に行く」というと、決まって「山本二郎選手は元気ですか?」と聞かれる人気者。誰も彼が引退するとは思っていないようだ。

酸いも甘いも噛み分けた「ミスターS-1・山本二郎選手」。今年、21年目の参戦だという。感無量。


尾﨑洋一選手

毎朝、インラインスケートでバラス感覚を鍛えているという尾﨑選手。

御年69歳の尾﨑選手は、今大会の最年長ライダー。

尾﨑洋一選手に聞いた「スラローム」の面白さ

尾﨑選手は、1993年に650ccの初代スーパージェット(MJ-Super Jet650)を購入したのを皮切りに、今年で27年目のジェットライフを送っている。
スラローム競技を始めたのは4年前で、その前はパラグライダーにハマっていたそうだ。パラグライダーで着地に失敗し、脊髄損傷の大ケガをして、奥様から飛行禁止命令が出されたのを機に、パラグライダーからは足を洗った。

そこで、ずっと保管していた初代SJ650を引っ張り出して乗り始めたが、スラローム師匠の山本二郎選手に「古いSJなんてダメ」と言われて、新しい700ccのスーパージェットを購入した。それからS-1に出るようになったそうだ。

現在、週に2~3回練習で乗っている。夏は1週間のうち4日間、乗っていることもある。
練習で乗る際、「ガソリンは5リットル」と決めているという。

「山本選手は和歌山県の紀ノ川で練習していますが、僕は地元の愛知県豊川で乗っています」と尾﨑選手。
1人で乗りに行って1人でブイを張り、スラロームコースを作って練習しているそうだ。

スラロームの楽しさは何ですか? と尋ねると、「思い通り、コースをスムーズに回れたとき、最高に気分が良いです!」と顔を輝かせた。まだまだ進化の途中という尾﨑選手であった。

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