カテゴリ
タグ
  1. TOP
  2. RACE
  3. 「ランナバウト 1800 SC クラス」S-1スラロームグランプリ 2020年全国選手権大会  (ジェットスキー)水上バイク

「ランナバウト 1800 SC クラス」S-1スラロームグランプリ 2020年全国選手権大会  (ジェットスキー)水上バイク

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

RUNABOUT 1800 SC クラス

今大会、最もエントリー数が多かったのが、この「1800SC」クラスだ。
出場できる機種は、1800ccエンジンにスーパーチャージャーが装着されたモデル。「FZR」「FZS」「FZS SVHO」「GP1800」「FX SHO」「FX SVHO」といった、ハイパワーランナバウトが並ぶ。

スラロームの戦いは、頭脳の戦い

スラローム競技は、世界規格で統一されたコースを、最短のタイムで走ることが目的の競技である。戦うマシンも基本的にノーマル艇で改造範囲は少ない。どの選手も、イコールコンディションでの戦いとなる。

モータースポーツである以上、勝利を得るための基本的な考え方があって当然だ。
S-1の猛者たちに話を聞くと、各自が「こういうふうに走れば、最速タイムが出る」という独自のライディング理論を持っている。 それは、アクセルワークだったり、コースのライン取りであったりと、各自それぞれだ。

自分の理想のアクセルワークとライン取りが出来れば「勝てる」と信じて走っている。
興味深いのは、そこに「正解がない」こと。選手によって言うことが違う。「ブイに向かって、直線的に最短距離で走って、小さく曲がる」という選手もいれば、「ブイの出口で最速になるように、侵入するときは少し膨らみ気味のラインを走る」という選手もいる。

自分の考えが正しいかどうかは、タイムだけが答えなのだ。
どういうラインを通り、どのようなアクセルワークを行えば、最速タイムが出せるのかをトコトン追求する。自分にとっての正解を出したうえで、それを再現しようとする大会でもあるのだ。

この探究心と努力には、いつも脱帽するしかない。熟練のS-1ライダーに、簡単に勝てるはずがない理由だ。


優勝/古出 進選手
タイム:1回目21.37秒、2回目27.29秒 合計48.66秒

古出選手は、昨年のヤマハS-1スラロームグランプリ「ランナバウト2クラス」でも優勝している表彰台の常連選手だ。コーナリング時、マシンを傾けないのが特徴だ。常にスクエアな状態で、絶えずスコープゲートに水を噛ませて走っている。

豪快な走りで、見ている人を熱くさせる。

ストレートもコーナリングも、かなり前のほうでライディングしているのが分かる。これが、マシンを豪快に乗りこなす秘訣なのか。

古出選手は、常に優勝争いを繰り広げている実力者だ。


2位/中村俊雄選手
タイム:1回目21.37秒、2回目28.52秒 合計49.89秒

マシンを速く走らせる技術に長けている中村選手。この写真は、ゴールの4点ブイを通過する瞬間だが、マシンは水平に保ち、スピードを殺さないようにしながら、ライダーはかなり体勢をイン側に移動してGに耐えている。

スラロームの上級者は、皆、自分のライディングフォームがある。人によっては、全てのコーナーを同じフォームで走っている。中村選手は、ブイごとにライディングフォームが変わる。水面状況やマシンの特性で、その都度、判断して走っているという。

中村選手は、今大会、3クラスにエントリー。Super Jetクラスでチャンピオンを獲得した。1800NAでも、好タイムを叩きだしている。この1800SCクラスも2位だ。1回目のタイムは、優勝した小出選手と同じ21.37秒であった。
中村選手は、他の人のマシンを借りて出場している。「自分のマシンではなく、他人のマシンで、“どうやったら速く走らせられるか”を考えて走るほうが結果に繋がる」と話してくれた。


3位/小嶌洋典選手
タイム:1回目22.17秒、2回目29.32秒 合計51.49秒

非常に丁寧な走りをする選手だ。ブイを曲がるときも、船体を傾けず、スクエアに保っている。

安定したライディングで、ミスする気配がない。

「コロナ渦で練習不足。ジェットに乗っていない」と話していたが、それでも、キッチリ成績は残すのだ。


鈴木敦詩選手

大きな船体を上手く操っていた。

レース前の爽やかな笑顔。


北澤政幸選手

「1100クラス」で優勝している北澤選手。

今大会は、オンブイ(ペナルティ)のため残念な結果となったが、1回目のタイムが19.78秒+10秒(ペナルティ)、2回目が25.67秒と、+10秒の罰則がなければ、ダントツで優勝であった。


藤岡達巳選手

本来は、クローズドコースのレースに出場しているプロレーサーだ。出走前、緊張のポーズ。

S-1のコースは小さくタイトなうえ、レース艇に比べて、マシンは非力である。

ジェットスキー中古艇情報

月間アクセスランキング