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S-1スラロームグランプリ 2020年全国選手権大会、開催! 「スラローム」って、安全で、かなり熱くなれる競技なんです  (ジェットスキー)水上バイク

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「スラローム競技」って何?

今回のイベント「S-1グランプリ」を説明する前に、「スラロームって何?」ということを簡単に説明しよう。
「スラローム」とは、「くねくねと左右に曲がるように走行すること」と辞書にあるが、具体的には「設置されたブイをまわってタイムを競う」ことをいう。

「スラローム競技」とは、下図のような世界統一規格の「スラロームコース」を走って、最速タイムを競うものである。
専用の治具を使って、世界中のどこでも同じコースが作れるおかげで、公平なタイムの比較ができるのだ。
アメリカで行われているワールドファイナルでも、スラローム競技ではこれと同じ治具が使われており、正式な種目となっている。

世界規格のスラロームコース図。左端の4点ブイからスタート、5つのブイをまわって戻る。長さも決められている。

「S-1グランプリ」って何?

「S-1 スラロームグランプリ」とは、ヤマハ発動機が開催していたスラローム競技のことで、昨年(2019年)まで行われていた。
この小さなコースを1人ずつ走るので、初心者でも安全だ。だが、最速タイムを出すためには、ライディングテクニックを磨くしかない。この競技は安全でありながら、奥が深いのである。

今年の最速スラローマーを決めろ!

「スラロームキング」の火を絶やさないため、マリンショップアルファが「S-1グランプリ」を開催した

惜しまれつつも昨年、38年の歴史に幕を下ろした「ヤマハ S-1グランプリ」。日本最速のスラローマーを決める戦いだが、イベントが終わることを惜しんだ、愛知県のジェットショップ「マリンショップアルファ」が、ショップイベントとしてスラローム大会を行うことにしたのだ。

そのイベントが、去る11月29日(日)、マリンショップアルファ 西浦シーサイド(愛知県蒲郡市)において開催された。天候にも恵まれ、冬晴れの気持ちのいい気候のなかでの大会となった。
主催者によると、コロナ禍のなかではあるが「S-1の火を消したくない」という思いで行うことを決めたという。告知期間も短かったというが、当日は、北は東北から関西まで、20数名の参加者が集まった。印象的だったのは、久しぶりのイベントで、久しぶりに顔を合わせ、久しぶりに真剣勝負となったことで、参加者が皆、とても楽しそうだったことである。

参加者の多くは、ヤマハが主催していた「S-1グランプリ大会」の常連で、よく見知った顔が多かった。会場内の雰囲気も、和気あいあいとしたものであった。

今回は、新型コロナウイルスの第3波が到来しているなかでの開催となっただけに、実力者やS-1常連ライダーの多くが参加できずにいた。社会情勢を考えれば、誰も責められない話だが、残念である。

今年の大会の参加者。

カテゴリーは4クラス。それぞれの優勝者には賞金が出された

競技カテゴリーは、スーパージェットが走る「SJクラス」、VXR、VXS、VX Cruiser HO、FX HOが走る「1800NAクラス」、FZR、FZS、FZS SVHO、GP1800、FX SHO、FX SVHOが走る「1800SC(スーパーチャージャー)クラス」、V1SPORT、VXシリーズ、EX Deluxe、EXRが走る「1100クラス」の4つのクラスで争われた。
さらに、優勝者には賞金5万円と、魅力的な金額が渡された。

通常、S-1競技では2回タイムアタックを行い、速いほうのタイムで順位を決める。
今大会は、1回目と2回目でコースが変わり、両方のタイムの合計で勝者を決める

今大会、「1ヒート目と2ヒート目のコースが違う」という特別ルールが採用された。
1ヒート目は、正規のスラロームコースを走り、2ヒート目は、ブイを1つ増やして、ロングコースとなった。

さすがに、どの選手も普段からS-1コースに慣れているだけあって、ブイが1つ増えても、難なくコースを回っていく姿はさすがであった。

2回目のアタックでは、世界規格のスラロームコースに、もう一つブイが追加された。右端の赤ブイ(点線区間)がS-1戦士たちにとっての未知の領域だ。

マリンショップアルファ 西浦シーサイド(愛知県蒲郡市)。午前中は晴天、午後は雲が出てきたが、寒くもない1日。選手にとって最高なのは、ドベタの平水だったこと。

各クラスの優勝者

昨年までの「S-1グランプリ」常連選手が顔を並べる結果となった。

コンマ1秒を争うタイムアタックを制したのは、「SJクラス」が中村俊雄選手、「1100クラス」が北澤政幸選手、「1800NAクラス」が鈴木克昌選手、「1800SCクラス」が小出進選手だった。

SJクラス Winner

「SJクラス」悲願の優勝、中村俊雄選手 前半タイム19.95秒 後半タイム30.46秒 合計50.41秒 カテゴリー別で、4位のタイム コース延長が影響している。

1100クラスクラス Winner

「1100クラス」優勝、北澤政幸選手  前半タイム20.53秒 後半タイム29.17秒 合計49.70秒 カテゴリー別で、3位のタイム

1800NAクラス Winner

「1800NAクラス」優勝、鈴木克昌選手 前半タイム19.89秒 後半タイム28.05秒 合計47.94秒 全てのカテゴリーの中で最速タイム

1800SCクラスWinner

「1800SCクラス」優勝、小出進選手。前半タイム21.37秒 後半タイム27.29秒 合計48.66秒 カテゴリー別で、2位のタイム

大会 GALLERY
大会が行われたことで、選手は皆、笑顔。とても嬉しそうだ。

主催者からふるまわれた、あつあつの豚汁!

夢中で仲良く食べる選手。

乾杯! 「俺たちに勝ってみろ!」「来年は待ってるぜ!」とは言ってません。

「俺たちを倒せるか!?」とは、本当に言ってません。

スタート担当スタッフ。寒い中、ご苦労様です!

スラローム大会にはもってこいの、水面コンディション。

新型コロナウイルスへの感染予防対策も徹底されていた大会会場。

主催者であるマリンショップアルファ・辰見京平氏。「こんなときだからこそ、S-1の火を消したくない。スラローム大会を続けることで、ジェットユーザーの間口を広げたい。この全国大会を、これからも続けていきたいと考えています。来年も必ず開催しますので、ぜひ、皆さんもお気軽に参加してください」。

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