国内のスキークラス最高峰「 PRO SKI GP 」で お決まりの シーン と 言えば、「 ホールショット・キラー 」平阪 勇助 選手 の スタート・ダッシュである。
平阪選手の スタート・ダッシュを 阻む者は、日本のエース 小原 聡将 選手だ。
小原選手の目標は、日本人初 の 「 スタンドアップ・世界チャンピオン 」である。
実は小原選手彼は、平阪選手との ホールショット・バトル を 心底 楽しんでいる。
理由は、「 世界と 戦う上で、非常に有益なデータになるから 」だという。
世界を狙う選手が注目するほど、平阪選手の スタート・ダッシュは 超一流なのである。
平阪選手は、非常に成績にコダワル選手である。
レースに参戦する理由は「 結果を 残すため 」と公言してはばからない。
「 戦い方 」や「 記憶に残る 」というような漠然としたものではなく、「 結果を 出すこと 」が 重要だと考えている。
本誌が、平阪選手のスキルが 超一流だと感じている理由は、彼ほど「 レース全体が 見えている 選手はいない 」と思うからだ。
長い間、レースの取材をしているが、平阪選手は「 抜かれた 」ことがない。
これは 驚くべきことだ。
「 抜かれた ことがない 」というと、百戦錬磨で 無敵の選手というイメージになるかもしれないが、そうではない。
彼の場合、「 誰に 抜かさせる 」かも含め、全部、自分で決めている。
平阪選手は、“ 自分が 認めた 相手 ” しか、絶対に “抜かさせて” くれない。
もともと、ライディングの上手さに定評のある選手だ。
生半可なライダーでは、絶対に抜けないラインを走る。
「 速くて 上手いレーサー 」であることは間違いない。
その彼が、レース中に “ ワザと 抜かせる ” の には、理由がある。
「 この選手は 何度ブロックしても、最後の最後までアタックを続けてくる。
それに 付き合って体力を消耗すれば、他の 格下の選手にまで 抜かれてしまうリスクがある 」と判断したときのみ、“ 先に 行かせる ”のだ。
ホールショットには徹底的にこだわるが、「 戦い方 」にはこだわらない。
結果としてシリーズチャンピオンが獲れることを目指している。
「 結果を残す 」ことが大切なのだ。
例え、小原選手が 全員を周回遅れにする走りをしたときでも、平阪選手は 全く動じない。
今年は 全 6戦 あり、1つの大会でレースは 2ヒートある。
自分の実力を、誰よりも冷静に分析し、1年間のトータル で レースを捉えている。
“ 自分の 勝てる方法 ” を 常に考えて、決して 諦めないのが 平阪選手だ。
レース中、最も全体を冷静に把握している選手が平阪選手だ。彼は全体の状況を把握したうえで、その状況に合わせたレースをしている。
この独特の レース哲学は、非常に驚くと同時に、納得する面もある。
ここ数年、平阪選手がスタートで飛び出し、追撃する選手が、「 小原 聡将 選手 」、「 倉橋 秀幸 選手 」、「 片山 司 選手 」といった 歴戦のライバルなら、状況を分析したうえで “抜かせる” ことを選択する場合があるのだ。
平阪選手のマシンより、遅いマシンで“追い上げてくる”ということは、絶好調で、最後の最後まで、アタックを仕掛けてくるという意味でもある。
そんな相手に関わって、他の選手にも抜かれるリスクを 負うくらいなら、先に行かせて 自分のポジションを固めたほうが 良い順位で ゴールできる。
レース全体を 冷静に俯瞰し、自身にとって、最善の策を 常に模索しながら走っている。
そのため、結果の如何を問わず、「 最も 順位に 納得している選手」は、平阪選手だと感じる。
同時に、「 最も レースを 知り尽くし 楽しんでいる選手 」も 平阪選手だと思う。
その結果が、2022年に 掴み取った「 PRO SKI GP 」シリーズチャンピオンなのである。
平阪選手より速い 小原選手と 競い合っての タイトル獲得なのだ。
いかに、冷静沈着に戦っているかが、この結果に現れている。
5月11日(土)~12日(日)の2日間、新潟県小針浜海水浴場において、「ALL JAPAN JET SPORTS SERIES 2023 1st STAGE」と「AQUA BIKE 全日本選手権シリーズ(国土交通大臣杯)」の2カテゴリーのレースが開催された。
ここでは、スキークラスのうちの 最高峰「PRO SKI GROUND PRIX」の結果を紹介する。
MOTO1が1位、MOTO2が3位で総合1位。初戦に続いて2連勝の平阪 勇助 選手。
今大会も、見事なホールショットを見せてくれた。相変わらず、ライディングが上手い選手だ。
昨シーズン、惜しくもシリーズチャンピオンを逃した平阪選手。2年ぶりのタイトル奪還に向けて、計算通りの2連勝!
レース終了直後、総合 3位 の 海老原 祥吾 選手と。「 疾風迅雷 」風のようにすばやく、雷のように激しいこと。平阪選手のヘルメットには、この言葉が書かれている。
今大会も 先頭を走りながら、レース全体をコントロールしていた!
若手で勢いのある、釘崎 勇真 選手、「 いつの日か、平阪選手 を 倒します!」言うのは簡単だが、実行するには“高い壁”である。
総合2位を獲得した佐藤 颯志 選手。
走りは いつもアグレッシブ!
爽やかな笑顔が素敵だ。「#1 POUND ONE」の 佐藤 颯志 選手。
早く世代交代が見たい!若手の ホープ 佐藤 颯志 選手。
MOTO1で3位、MOTO2で4位。総合3位を獲得した海老原 祥吾 選手。
第1戦とは 別人のような走りで 表彰台。
MOTO1で4位、MOTO2で5位。総合4位の 釘崎 勇真 選手。
MOTO 1での成績が響き総合 4位に終わったが、次の大会が楽しみな選手だ。
釘崎選手 の 最大の理解者である父親・真治氏は、ランナバウトクラスの現役レーサーだ。息子の 勇真 選手と 共に戦っている。レースは「 結果ではなく 内容だ 」という考え方! 勇真 選手 の 戦いで 内容が良いときは、この笑顔!
MOTO1で5位、MOTO2で7位。総合5位 の 志水 秀行 選手。
志水 秀行 選手。
MOTO1で6位、MOTO2で8位。総合6位の桜井 直樹 選手。
桜井 直樹 選手。
総合 7位 の 山本 陽平 選手。
同じ、インターセプターJP 1 で 戦う 藤井 亮平 選手(写真 左)。
最大の理解者、父親の山本 勝美 氏(写真 左)と、陽平 選手。
MOTO2でトップフィニッシュながら、MOTO1でミスコースのためノーポイント。総合8位に終わった小原 聡将 選手。
レース前に、MOTO1 で ずっこけたから、このヒートは ぶっ飛ばして「 全員 を 周回遅れにして勝ちます 」と 言って スタート! 結果は 3位を走る 平阪選手 の 20メートル後方 まで追い詰めた!
小原 聡将 選手 は 4位までの選手を 全員ラップしたのだ。そんな圧倒的に速いライダーが 総合 8位!
総合優勝の平阪 勇助 選手(写真 左)と、小原 聡将 選手 (写真 右)。
平阪選手 は 大勢のギャラリーが見ている前で、小原選手に周回遅れにされても 「 何とも 思わない 」。
そんな「 最速 の ライダーに 勝てる自分を 誇りに 思っている 」。
その 考え方 こそが、平阪選手の「 強さ 」だと思う!
これ程までに、圧倒的に速い 小原 聡将 選手 に タイトルが“ない”ことの方が 不思議だ!
総合 9位 の 山崎 友裕 選手。
総合 10位 の 藤井 亮平 選手。
トップレーサーからの 評価が高い 藤井理論に基づいてレーシング・マシンを作っている 藤井 亮平 選手。実戦で走ることで、完成度が高まる。
藤井 亮平 選手 の 後方は山本 陽平 選手。同じ、インターセプターJP 1 で 戦っている!
総合 11位 の 佐藤 和輔 選手。
順位 | ライダー名(チーム名) |
---|---|
1位 | 平阪 勇助(KILLER Racing) |
2位 | 佐藤 颯志(#1 POUND ONE) |
3位 | 海老原 祥吾(CLEVER) |
4位 | 釘崎 勇真(Team Shindy Monster) |
5位 | 志水 秀行(マリンメカニック) |
6位 | 桜井 直樹(#1 POUND ONE) |
7位 | 山本 陽平(Team YRF) |
8位 | 小原 聡将(SKU46H Racing) |
9位 | 山崎 友裕(超Ponkan Racing) |
10位 | 藤井 亮平(TEAM EAST JAPAN) |
11位 | 佐藤 和輔(SKU46H Racing) |
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