今年は新型コロナウィルスのために、日本中が自粛を強いられた。5月25日に緊急事態宣言が全面解除され、徐々にコロナ前の世界を取り戻そうと皆で頑張ってきた。
6月19日の政府発表で、都道府県をまたぐ移動「往来解禁」が発表された。
しかし、７月に入り、感染者の数が増え続け「第２派の到来」とすら言われている。
各都道府県知事たちが「不要不急の移動を控えて」とお願いしているなかで、政府主導による「旅行に行きましょう、Go To キャンペーン」なるものが始まった。
どこの海でも、自由にジェットスキーに乗れるようになっているのか？ と聞かれれば、「はい」とも「いいえ」とも言えないような状況が続いている。
そんな中、我々ジェットユーザーの頼みの綱である優良ジェットショップは、現在、どんな状況下にあるのか。大変、気になるところだ。
そこで、本誌が非常に信頼している「優良ジェットショップ」に「まさに今」の現状を聞いてみた。
WJS ようやく梅雨が明けそうですが、今、お店の状況はどうなっていますか？
西村 修理に追われています。もうジェットを置く場所もないくらいです。
WJS それは、6月、7月に乗っていた人から持ち込まれたものですか？
西村 もちろんそれもありますが、冬に動かしていなかったマシンが多いです。
WJS どういった修理が多いのですか？
西村 ようやくシーズン到来で「さあ、乗るぞ」っていうときに、大抵は「エンジンがかからない」で持ってきます。
WJS 原因は何ですか？
西村 「錆（サビ）」です。スーパーチャージャーの固着か、コンピュータのエラー。両方とも、冬の間にサビが進行したことが主な原因です。コンピュータのエラーの場合、配線のサビが原因なら、1カ所ずつ細かく確認していく必要がありますので、どうしても時間と手間がかかります。
WJS お客さんからは、修理を急げと言われませんか？
西村 もちろん言われます。置き場所がないくらい、ジェットで溢れていますが、今すぐにでも乗らせてあげたいので、一生懸命頑張ってます。
WJS 毎年、7月末から8月初旬はこんな感じなのですか？
西村 そうですが、今年は特にヒドいです。春先に、コロナのせいで全く動けなかった反動で、今の時期に集中しちゃっていると思います。
WJS エンジンがかからないのは「塩害」の影響が多いそうですが、冬季メンテナンスや始動前点検で、定期的にショップに持ってきた人には起こらない故障ですか？
西村 そうですね。顔を見せてくれる回数が多い人のジェットは、故障が少ないです。故障で持ってくるお客様は、そのときしか会わない方が多いです。もっと来てくれれば、故障は防げます。何が嫌って、せっかくジェットを所有してくれているのに、乗りたいときにすぐ乗れないことですからね。
WJS でも西村店長は、「できるだけお客様の好きにさせてあげたい」というお考えですよね。
西村 はい。でも、修理が重なってしまうと、すぐに直してあげられない。それが嫌です。だから今、一生懸命頑張っています。
