プロランナバウトGPクラスに関して言えば、クウェート、カタールといった中東勢が強い。昨年のキングスカップで日本の砂盃 肇選手がタイトルを獲得したが、ここ数年は、中東勢が圧勝している。今大会、砂盃選手はエントリーしておらず、日本からは生駒 淳選手と海辺満幸選手が出場した。優勝したのは、カタールのワリード・アルシシャニ選手。彼は、昨年もこの大会で4位になっている。
彼ら中東勢のマシンは、速いだけでなく完成度が高く壊れない。いずれにせよこのクラス、壊れるギリギリまでマシンのパワーを上げ、「壊れなかった選手が勝つ」という状況になっている。2011年のワールドチャンピオンのジェームス・ブッシェル選手は、今大会、5位であったが、彼は近年、「壊れないマシン イコール それほど速くないマシン」で参戦しているように見受けられる。
プロランナバウトGPクラスの周回数は全10周。スタートし、インコースのホールショットは、日本の生駒淳選手、アウトコースはクウェートのモハメド・アルバ選手。合流でアルバ選手が前に出てオープニングラップを終了。2周目のバックストレートで生駒選手がトップのアルバ選手に並びかけたのだが、マシントラブルに見舞われリタイヤとなる。このクラスのマシンスピードはほぼ互角で、後続艇を大きく引き離すこともない。むしろ、「マシンが壊れたら負け」という様相を呈している。
再び、レースが動いたのは8周目。それまで順調にトップを走っていたアルバ選手のマシンが、トラブルにより失速。その横を、ワリード選手、アルゼンチンのジョナサン・アリエル・ヴレ選手の順で抜いていき、そのままの順でゴール。MOTO 1はワリード選手が制した。
夕闇の迫る水面を、世界最速のマシンが駆け抜けていく。MOTO 2は、MOTO 1の雪辱を果たすかのような走りを見せ、モハメド・アルバ選手の快勝。2位には、同じくクウェートのモハメド・ブバイエア選手が入った。アルバ選手とブバイエア選手は兄弟で、昨年のワールドファイナルでは、兄弟で表彰台に上がっている。
2ヒートの結果、MOTO 1でトップ、MOTO 2で3位となったワリード選手が世界タイトルを獲得した。
順位 | ライダー名(国名) |
---|---|
1位 | Waleed Alsharshani(QATAR) |
2位 | Mohammed Burbayea(KUWAIT) |
3位 | Jonathan Ariel Velay(ARGENTINA) |
4位 | Mohammad Albaz(KUWAIT) |
5位 | James Bushell(UK) |
6位 | 生駒 淳(JAPAN) |
10位 | 海辺満幸(JAPAN) |
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