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ジェットスポーツの原点 ヴィンテージスキークラス 2019年 ワールドファイナル ジェットスキー(水上バイク)のメジャーレース

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総エントリー数18艇。大人気のヴィンテージスキークラス

1990年代前半のカワサキ44/55(JS440、JS550)の船体で戦うヴィンテージクラス。レギュレーションでは、650ccまで排気量アップが認められている。古いマシンを小綺麗にリメイクして適当に参戦していると思いきや、そんな選手は1人もいない。どの選手も、1年間、一生懸命マシンを開発し、ライディングテクニックを磨いて、この場所に来ている。真剣勝負のクラスなのだ。

すでに絶版となって久しい機種にもかかわらず、総エントリー数が18台と多く、カラーリングも凝っていてオリジナリティに溢れている。下は10歳から上は60歳以上のライダーが参戦し、誰が勝つか分からない。見ていて飽きないクラスである。

スターティンググリッドを決めるくじ引き。年齢がバラバラだ。

写真左上:スタートシーン。台数の多さに迫力を感じる。写真右:エントリーリストと、くじ引きで決められたグリッド。写真左下:10歳のコーイ・カーティス選手。なんと、静止しているJS550のデッキに立っている。普通は、デッキの上でバランスが取れない。両隣の大人の選手は、驚きの表情で彼を見ている。

地元・アリゾナ州のキャニオンレイクから来たセス・サーズ選手。何となく勝ちそうなオーラを、くじ引きのときから醸し出していた。

MOTO 1が1位、MOTO 2が2位。ヴィンテージスキークラスのチャンピオンを獲得したサーズ選手。

カリフォルニア州トラッキーから来たブライソン・オルソン選手。MOTO 1が3位、MOTO 2が1位で総合2位となった。

ロサンジェルスのハモサビーチから来たアンドリュー・チュチュレ選手。出身地と名前だけでファンになりそうだ。MOTO 1が2位、MOTO 2が6位で、総合3位となった。

地元のレイクハバス在住、10歳のコーイ・カーティス選手。

コーイ選手の父親は、フリーライド界のレジェンド、テイラー・カーチス氏(写真左)。カリフォルニア州モロベイで起業していたテイラー氏は、現在、レイクハバスでジェットショップを営んでいる。本気で息子を世界チャンピオンにする気でいると思われる。コーイ選手は、このクラスのほかにもフリースタイルを始め、複数のクラスにエントリーして結果を出していた。

MOTO 1が6位、MOTO 2が3位で、総合4位のコーイ選手。大人の中でも全く引けを取らない攻めた走りである。興味深いのは、フリーライドの世界チャンピオン、マーク・ゴメス選手も、このヴィンテージスキークラスでタイトルを獲得している。このJS550モディファイを乗りこなすということは、全てのカテゴリーで通用するライダーになる王道なのである。

個性豊かなヴィンテージスキークラス

ヴィンテージスキークラスに参戦している選手は、皆、一見、陽気で楽し気に見えるが、実は大真面目にレースに取り組んでいる。レース内容も、2ストローク特有の「離れても追い付く」展開や、バランスを崩して順位を下げた選手が見せ場を作って巻き返したりと、最後まで目が離せない。マシンのカラーリングも、古くてなぜか新しい。懐かしくて新鮮だ。これからも、ますます盛り上がる可能性があるクラスだと思った。

近年のワールドファイナルを見ていて、絶版機種で走るレースが盛り上がっていることに驚きを隠せない。出場選手に言わせると、「乗れば分かる」と一言。「これが一番面白い」。

セルビア共和国ベオグラードから来たミッシェル選手が総合5位。

カリフォルニアのシルマーから来たダン・フィッツジェラルド選手が総合6位。どこかで聞いた名前……。本名なのか!?

カリフォルニア州レイクエルシノアから来たチャールズ・シムス選手が総合8位。

神奈川の湘南BOY、加藤 豪選手が総合9位。

終始、緊張の面持ちの加藤選手。

Team 55HEAVEN。加藤選手以外は、皆、楽しそう。マシン開発から、エンジンのチューンまで、共に作り上げてきた大事な仲間だ。皆で戦っているのである。

ロサンジェルスのハンプトンから来たペイトン・ヒル選手が10位。


Racing Topic

レース前日の朝、マシンのインスペクションを受けに行く加藤選手に同行させていただいた。

これが加藤選手の愛艇。

写真左下のマシンインスペクターに、エンジンルームをチェックしてもらう。内容は、主に配線や配管に不具合がないかを見る。水の上で安全に走れるかという部分をチェックしているのだ。

問題がなければ、インスペクションを受けた証明のステッカーを貼ってもらう。

インスペクションに合格した証のステッカー。優勝したり、上位に入賞すると、もう1度、レギュレーションに適合しているかのチェックを受けることになる。

18台も並んだスターティンググリッド。壮観。

個性豊かな選手や関係者。

お決まりの出走前の記念撮影風景。

猛チャージをかける、ステキな名前のダン・フィッツジェラルド選手。

MOTO 2は出遅れたが、追撃態勢の加藤選手(写真手前)。


「完全燃焼した」と加藤選手は言う(写真手前から2番目)。

Vintage Skiクラス・リザルト

順位 ライダー名(国名)
1位 Seth Sirre(USA)
2位 Bryson Olson(TRUCKEE)
3位 Andrew Cecere(USA)
4位 Coy Curtis(USA)
5位 Michael Prodanovich(SRBIJA)
9位 加藤 豪(JAPAN)

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※2019年ワールドファイナルライブ映像

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